ビジネスをやっていると、こんな出費に出会うことはありませんか?
「取引先の社長の結婚祝いに3万円包んだ。ご祝儀だから領収書なんてないけれど、自腹にするしかないのかな…」 「券売機のない無人駅からの電車代や、割り勘した飲み代の自分の分。領収書がないから経費にするのは諦めよう」
ちょっと待ってください!それ、非常に非常にもったいないです。 実は税法上、「領収書がない=経費にできない」というルールはありません。
今回は、領収書が出ない出費でも、税務署から文句を言われずに堂々と経費にするための「魔法のテクニック」をお伝えします。
領収書がないときは「出金伝票」を作ればOK!
領収書やレシートが出ない出費があったときは、自分で「出金伝票」を作成することで、領収書の代わりにすることができます。出金伝票は、文房具店や100円ショップで売っているもので構いません(会計ソフトに入力して印刷したものでもOKです)。そこに、以下の4つの情報を正確に記録しておきます。
- 支払った日付
- 支払った相手の名前(会社名や氏名)
- 支払った金額
- 具体的な内容(何のための出費か)
これらが記載されていれば、税務上も立派な支払いの証明書類として認められます。
領収書がない代表的な出費と「証拠の残し方」
出金伝票を書くだけでも経費になりますが、税務調査でより突っ込まれないようにするために、「出金伝票 +α(客観的な証拠)」をセットで保管しておくのがプロのテクニックです。
① 取引先の結婚祝い・お葬式の香典(慶弔費)
- 処理方法: 出金伝票に「〇〇株式会社 代表取締役 〇〇様 結婚祝」などと記入します。
- プラスアルファの証拠: 結婚式の「招待状」や、お葬式の「案内状(会葬礼状)」を一緒に出金伝票にホチキス留めしておきましょう。これ以上ない強力な証拠になります。
② 電車代・バス代などの交通費
- 処理方法: 「旅費交通費」として出金伝票に記録します。
- プラスアルファの証拠: 「〇月〇日:〇〇駅〜〇〇駅(〇〇株式会社 訪問のため) 往復〇〇円」と、ルートと目的を明確にメモしておきます。エクセルなどで「交通費精算書」を1ヶ月ごとにまとめて作っておくのもおすすめです。最近なら、交通系ICカードの利用履歴を印字したものでも構いません。
③ 自動販売機で買った缶コーヒー(差し入れなど)
- 処理方法: 出金伝票に「〇〇現場への差し入れ用缶コーヒー 5本」などと記入します。
- 注意点: 自分の毎日の飲み物代は「生活費(経費NG)」ですが、職人さんへの差し入れや、打ち合わせ用の飲み物であれば「福利厚生費」や「会議費」として経費になります。
⚠️ やりすぎ厳禁!出金伝票の注意点
出金伝票が便利だからといって、何でもかんでも出金伝票で処理するのは絶対にNGです。
税務署もバカではありません。帳簿が出金伝票だらけになっていると、「本当に払ったのか?」「架空の経費を作ってポケットマネーにしているのではないか?」と、かえって怪しまれて税務調査のターゲットになりやすくなります。
- 「領収書をなくしたから、とりあえず出金伝票で」は極力避ける(再発行をお願いするか、クレカの明細などで補完する)。
- あくまで「最初から領収書が出ない仕組みの出費」に対してのみ使う。
この境界線を守ることが、税務調査を無傷で乗り切るコツです。
まとめ:諦める前に「記録」を残そう
「領収書がないから」と経費にするのを諦めてしまうのは、自分から進んで余分な税金を払っているのと同じです。
大切なのは、金額の多少にかかわらず「事業に関係のある出費であること」を客観的に説明できる状態にしておくことです。
「手元にあるこの案内状とメモだけで、本当に経費にして大丈夫?」 「交通費の効率的な管理方法が知りたい!」
という方は、ぜひ当事務所までお気軽にご相談ください。日々の経理の手間を減らしつつ、漏れなく節税できる体制づくりをサポートします!

