確定申告期に多いお問合せ事項-その4-

所得税等の確定申告の際に、誤りの多い事例にはどのようなものがありますか。

1. 医療費控除の計算・対象外の算入

最も間違いが多い項目の一つです。

  • 対象外の費用を入れている: 美容目的の歯科矯正、ビタミン剤などの健康増進のための医薬品、自家用車での通院時のガソリン代や駐車場代などは対象外です。
  • 補填された金額を引いていない: 生命保険の入院給付金や高額療養費、出産育児一時金などは、支払った医療費から差し引いて計算する必要があります。
  • 「生計を一にする」の範囲: 同居していなくても、仕送りなどで生計を共にしている親族の分も合算できますが、共働きの配偶者など独立して生計を立てている人の分は合算できません。

2. ふるさと納税(寄附金控除)のミス

  • ワンストップ特例が無効になる: 特例の申請済みであっても、医療費控除などのために確定申告を行うと、ワンストップ特例はすべて無効になります。確定申告書の中に、改めて全ての寄附金情報を記載しないと控除が漏れてしまいます。
  • 受領証の金額間違い: 寄附した金額ではなく、返礼品の価値(3割相当など)を書いてしまうミスが稀にあります。

3. 副業・一時所得の申告漏れ

  • 20万円ルールの勘違い: 「副業所得が20万円以下なら申告不要」は所得税の話です。住民税にはこのルールがないため、別途市区町村への申告が必要ですが、これを忘れるケースが非常に多いです。
  • 一時所得の計算忘れ: 競馬の払戻金、生命保険の満期返戻金、ふるさと納税の返礼品などは「一時所得」に該当します。特別控除額(50万円)を超える場合は申告が必要です。

4. 扶養控除・配偶者控除の適用誤り

  • 所得制限の超過: 扶養している家族の年収がアルバイトなどで基準(103万円など)を超えてしまったのに、そのまま控除に入れてしまうケースです。
  • 重複適用: 夫婦共働きの場合、一人の子供を夫と妻の両方の扶養に入れることはできません。

5. 2026年(令和7年分)特有のポイント

  • 基礎控除の改正: 令和7年分から、所得金額に応じて基礎控除額が最大95万円まで引き上げられています(合計所得2,400万円以下の場合)。
  • 定額減税の精算: 2025年(令和7年)中に実施された定額減税について、申告書に正しく反映(または調整)する必要があります。

6.もし「間違えた!」と気づいたら?

  • 期限内(3月16日まで): 正しい内容で作り直し、もう一度提出すればOKです(最後に届いたものが有効になります)。
  • 期限後(3月17日以降): * 税金を少なく出しすぎた場合:「修正申告」(早めにしないと罰金がつくことがあります)
    • 税金を多く出しすぎた(還付してほしい)場合:「更正の請求」