国または地方公共団体に土地を寄附したら?

 国又は地方公共団体等に土地を贈与した場合は、その贈与はなかったものとみなされて譲渡所得等が非課税となります。
 この場合は、贈与した土地の取得費(その土地を贈与するために支出した金額がある場合はその金額を含みます。)に相当する金額が特定寄附金の額になります。

国または地方公共団体に土地を寄附したい場合

 相続した土地を活用できず、市などへ寄附したい場合は、その窓口に相談することになりますが、必ずしも引き取ってくれるとは限りません。自治体からすると、土地を引き取ることで固定資産税の税収が減ってしまううえに、活用予定のない土地に管理コストだけが発生することになります。

 たとえば、山奥にある土地や傾斜地などの利用が困難な土地、土壌汚染などの問題を抱えている土地は、利用するために多額のコストが必要となるため、基準が厳しく、断られる可能性が高いといえます。

相続土地国庫寄附制度

 相続または遺贈によって土地の所有権を相続した人が、土地を手放したい場合に、ある一定の条件を満たしていれば、国に返せる制度です。

 相続土地国庫帰属制度を利用するには、費用がかかります。申請する際に1筆の土地あたり1万4,000円の審査手数料、審査後は10年分の土地管理費として1筆ごとに20万円納付しなければなりません。