ビタミン剤や漢方薬は医療費控除の対象?

 医療費控除の対象は治療が前提で、予防・健康維持に関する支払いは対象となりません。ビタミン剤や漢方薬を医療費控除で申告する前によく確認する必要があります。

医療費控除の対象になるケース

基本的には「病気の治療のために必要」と証明できるものが対象です。

  • 医師から処方されたもの: 病院で診察を受け、治療のために処方された漢方薬やビタミン剤は、文句なしで対象になります。
  • 市販の漢方薬・医薬品: ドラッグストアなどで自分で買ったものでも、「風邪をひいた」「腰痛を治す」など、特定の症状(病気)を改善するために購入した「医薬品」であれば対象になります。
    • 例:葛根湯(風邪の治療)、ロキソニン(鎮痛)、便秘薬など。

医療費控除の対象にならないケース

「健康維持」や「予防」と見なされるため、対象外です。

  • 体調管理や美容目的: 「なんとなく体に良さそうだから」「肌を綺麗にしたいから」という理由で買ったビタミン剤やサプリメントは対象外です。
  • 予防のためのサプリ: 疾患がない状態で飲むマルチビタミンやプロテインなどもNGです。
  • 「医薬部外品」や「食品」: パッケージに「指定医薬部外品」や「健康食品」と書かれているものは、そもそも薬(医薬品)ではないため、治療目的であっても控除の対象にはなりません。

 よって、漢方薬なら、「治療」目的であり、「医薬品」であることが必要です。ビタミン剤なら医師の指示がある、または欠乏症の治療用なら大丈夫です。

 健康ドリンクは滋養強壮・疲労回復目的(指定医薬部外品)なので、当然対象となりません。

 これまで、医療費に含めて確定申告しており、税務署から指摘されなかったと安心されている方は、ある日突然「医療費の領収書を提出してください」と連絡があり、内容を確認されるかもしれません。
 実際のところ税務署は、医療費の多い方の中から一定割合を抽出し、医療費の領収書の提出を求められます。